こんにちは。
心理セラピスト きくちかなこ です。
元システム屋として、ずっと気になっていたことを紐解いています。多くのプロジェクトで起こっている現実を分かりやすくお伝え出来たらいいなって思っています。
さて。
先日、『りんご買うのって実は超大変!』を記事にした「システム開発プロジェクトがうまくいかない理由①」の続き。
今度は『オーダーは、、、ファイナルアンサー!?』編です(笑)
私が今まで携わってきた汎用機系のシステム開発プロジェクトはほとんどが以下の感じでした。
お客さんのオーダーがコロコロ変わります。しかもストップかけても強引に変えてきます(^^;
これを中華屋さんに例えてみますね。
「天津飯1人前、炒飯1人前、餃子2人前、デザートはバニラアイスクリーム2個」
卵を割り、炒飯の具を炒めはじめ、餃子も焼き始めると、、、
「あ、やっぱ炒飯やめてラーメンに。ネギ嫌いだから抜いてね。餃子一人前にしてから揚げを一人前に」
で、、、炒飯の具を廃棄し、天津飯の卵部分が出来上がったのでごはんを盛り付け卵を乗っけて餡をかけ、麺を茹ではじめ、から揚げを揚げはじめると、、、
「んーーーやっぱラーメンじゃなく焼きそばに。天津飯って卵だっけ?あー卵アレルギーだから炒飯に変えてね。卵抜きで」
天津飯・ラーメンの麺を廃棄し、から揚げが出来上がり、焼きそばの具材を炒めはじめ、炒飯の準備に戻るとさらに、、、
「でも、焼きそばって感じじゃないから、中華飯に変更、きくらげ多めにして。からあげやっぱりやめて餃子3人前。卵アレルギーじゃない人が食べるから炒飯じゃなく普通に天津飯にして」
結局作り直しになるのですが、、、
「ちょっとー遅くない?もういいわ、食べてないからお代いらないよね」
・・・と、こんな感じです(笑)
ちょっとオーバーに表現していますが、「仕様がかたまらない」ときによく起こるパターンです。
厨房側(=システム屋側)が、「いい加減にしろ!注文変更はもう締め切ってるからムリ!!」って言えればいいのですが、言えないPM(プロジェクトマネージャー)やリーダーがほとんどでした。
そうならない為に、私は最低限『仕様』を確定させるのを徹底してこだわってきました。結構お客様との打ち合わせ時間を何度もとって仕様確認をしつこいくらいにやったりもしました(相手の状況によりますけどね)
しかし、お客様側も色々大人の事情があるようで、天の声的な人達があーてもないこーでもないと口を出してくると簡単に仕様が覆ります。それを止めることも出来ないまま、しわ寄せは結局現場でモノ作りをしている人達、、、となるわけです。
基本、こういう変更に次ぐ変更の場合ですが、期間が延びないことも結構多いです。正直「こいつら算数出来んのか?」と思うことも毎度のことでした。システム屋側の上が算数が出来ないこともあったので、わざわざ計算式を書いて見せて話をすることもありました。
しかし、1+2=3 から、どんなに加算がされても答えは3のままでとおそうとするのがお客様やとんちんかんなリーダー達です。1+2+3+4+5=3のままとなるわけです。
さらに、1+2+3-4=2となり(この場合の減算は実現する仕様・機能を減らす場合)、「合計は減るよね」というわけです。
着手前だったらなんとかなるものの、1+2+3まで作り終わってるところから4を減算しても、システム屋の工数としてはすでに6がかかっているので、2になることは絶対にないんです。
例えば1機能1人月かかるとして、3機能を作り終えた=3人月の工数がかかった(一人でやったら3か月かかった)のに、「内2つの機能はやっぱやーめた。だから1人月分のお代で十分でしょ?」ということ。いやいや、すでに2人月消費してますがな、、、これが作成前だったらギリギリセーフとなるものの。。。
いかがでしょ?
同業者の方々からしたら「あるある」話かと思います。もっと酷い例もありますからね。
こんなこと日常茶飯事でやられちゃってるので、「SEは残業が多い」「鬱が多い」と言われるのも当然なのかなって思ってみたり。
「もう時代が変わってるからそこまでヒドくないでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、結構未だにこんなのが横行してるんですよ。
ここまでではないものの、うちの主人もあまりの理不尽さに怒って帰ってきます。よくよく話を聞くと、システム側のとりまとめの会社さんも、協力会社のとりまとめさんもプロジェクト遅延の責任を押し付け合ってるだけで何も解決に至っておらず、遅延回復を現場のSEに丸投げしているだけなんですよね。「未だそんなことやってる会社あったんだねー(笑)」と私一人大爆笑でしたが。
これ。。。
変えることが出来ると思っています。相当な改革は必要になりますが、同じように気付いている人もたくさんいますからね。
トップの人達の改革がまず最初に必要ですね~